2006年07月22日

百日紅忌

またも追悼ネタで恐縮ですが、去年の今日、杉浦日向子さんがお亡くなりになりました。46歳の若さでした。
私は数冊しかその著作に接していませんが、葛飾北斎の娘お栄とその周辺を描いた『百日紅』(さるすべり)は文句なしに傑作です。

えー、ところで、ほんの聞きかじりですが、杉浦日向子さんといえば・・・『パンティをはかない人』だったとか? す、すみません。下着デザイナー(いつからそんなご大層な)としての純然たる職業上の関心であります。
焦って補説しますと、それは和装のときです。江戸風俗研究の第一人者として日本人の伝統的衣食住に造詣が深く、当然ながら和服の着こなしも本式だったのです。じゃあお化粧もパラベンやジブチルヒドロキシトルエンなど化学成分の入ったものは使わなかった? テレビに出るときはそうもいかなかったでしょうが。

日本でパンティ(というかズロース)が普及し始めたのは、白木屋デパート火災がきっかけだといわれております。
それ以前には何を着けていたのか。おこし(腰巻)でしょうね。風呂敷みたいな1枚布をウエストから下に巻きつけます。似たような『蹴出し』というものもあって、腰巻の上に重ねて巻くらしいが、無知な私には違いがよくわかりません(そのくせ知ったかぶりして着物ドールを作りました)。

北斎が帰宅したら、お栄が大の字で昼寝をしていまして、そのはしたなさに「腰巻くらい着けろ」と叱ったら、その腰巻は自分が首に巻いていた・・・てなシーンが『百日紅』にありました。腰巻きはマフラー代わりにもなるんですねえ。
こんな場面でも、日向子さんの筆力と画力にかかると、格調高く仕上がってしまうのです。

現代日本はまことに惜しい人物を失いました。

シロサルスベリ
百日紅はその名の通り100日くらい赤い花が咲き続ける、生命力豊かな木です。今は咲き初めで控えめな印象ですが、そのうちたわわに咲き誇ります。
赤やピンクもいいけれど、白はまた可憐どすえ。
スポンサーリンク
投稿者:ルノ 11:43 | コメント(0) | トラバ(0) | 下着・ファッション
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/1009001
※宣伝色の強いトラックバックは歓迎されません。
※トラックバックには言及リンクが必要です。

この記事へのトラックバック