2008年04月01日

4月ダンサー

数年前、正確には2002年の今日、ODPがマイクロソフトに接収されました。接収とは不穏な表現だな。買収でもないし、平たく言えば、乗っ取られたのです。

だから、何?

う・・・。
とりあえず私の知る限りの事情を説明しましょう。間違ってても無視してね。
興味をお持ちの方はご自分で検索してお調べください。民主主義の我が国ではたやすいことです。誰にでもできることを私がわざわざするには及びません。情けないまでに卓越した記憶力をもとにオリジナル文を書くことのほうが貴重ではありませんか?

ODP(Open Directory Project/オープン・ディレクトリ・プロジェクト)は『世界最大のディレクトリ』を標榜するボランティアサイトです。自分のホームページを申請すれば載せてもらえることがあるので、ありがたい存在です。
当時の我が国ではそれほど注目されていませんでした。大ヤフーのほか、ライコスやインフォシークもディレクトリを持ってたし。
しかし英語サイトオーナーにとってはことのほか重要でした(詳細はこのページで)。

その大サイトが突如として、Microsoft Directory Projectと名を変え、各ページにはマイクロソフトのロゴが麗々しく冠されたのです。事前のアナウンスはいっさいなし。
一般社員やODPで働くエディタたちにも寝耳に水の出来事でした。
当日知り合いのエディタさんが「こんなことになってる」と驚きのメールをよこさなければ、普段ODPに用のない私は目にする機会を逸したことでしょう。

さて、ODPの運営母体はネットスケープです。
ネットスケープといえば、ブラウザのシェアでマイクロソフトとしのぎを削り、すでに敗退しつつありました。

ODPがMSNの傘下に入ったということは、マイクロソフトとネットスケープの合併に結びつきます。
これはインターネット上のビッグニューズです。

だからって、誰も騒ぎませんでした。
4月1日ですから。
翌日には元に戻っていました。

1日だけのジョークにしては、ずいぶん大がかりな作業だったに違いありません。
数十万あるいは数百万ページのすべてが一夜にして模様替えしたのですよ。メインコンピュータで一括変更すれば済むとしても、そこにライバルサイトのロゴマークを無断で埋め込むんだから、無謀のきわみ。
無断? 事前にマイクロソフトとの打ち合わせがあったとは思えません。それじゃ面白くないでしょ。
著作権侵害されたゲイツさんも大喜びだったはず。

欧米人はこういうお遊びが大好きです。
昔からエイプリルフールにはめいっぱいはめを外してきました。世間を騒がせ過ぎたことも度々あります。
本日もウェブではいろんなイベントが発生することでしょう。

私もその翌年の4月1日に、サイト上でトライしました。弱小サイトのしょーもないおふざけにしては、身に余る反応をいただいたような・・・。常連さんはありがたいものです。感謝。

日本ではエイプリルフールは不人気です。四月馬鹿と訳されたせいでしょうか。さっぱり定着しません。
せいぜい4コマ漫画のネタになる程度。
しかも、そこそこ楽しむ人々がいた昔に比べると、確実に衰退しつつあります。

なんでも欧米の真似をせよとは言いませんが、ちょっとつまんないですね。

日本に向かない理由はいろいろ考えられます。
日本人が生真面目な民族だから、ではなさそう。

まず、「嘘」というものに対するスタンスの違いです。
これについては以前和製英語のページに書きました。
キリスト教に支配される国々において、嘘は大罪なのです。年に1度くらい解放される日を設けたいわけですね。
その点日本人は年中嘘ばっかりついてるので、さあ嘘をつけと言われると窮してしまう。それはそうと「嘘をつけ」「嘘言え」が「嘘を言うな」の意味になるとは、フカカイな表現。

嘘を言え。欧米人にもウソつきはうじゃうじゃいるぞ。

その通りです。それが「スタンスの違い」(文化の違い)なのです。あまり深入りはしませんが、どうも嘘の性格が異なるみたいです。
ドーピング疑惑に関する『偽証罪』でメダルを返還した選手がいましたが、しらばっくれればわかんなかったのにと思った日本人もいることでしょう。

英語には white lie という罪のない嘘もあり、日常的に許容されているようです。また嘘とジョークは紙一重ですが、そのあたりの機微もあっちの人は上手いですね。

もうひとつ。こちらのほうが大きいと思うのですが、4月1日という日がまずいんですね。
なにしろ日本社会にとって大切な区切りの日です。新年度の始まりであり、さまざまな制度変更や法改正が実施される日でもあります。こんな日にウソなんかつくのは不謹慎だ。てわけ。
大会社の社長が新入社員を前に嘘八百の訓示を垂れるのも愉快なのにね。

エイプリルフールのようなものに嬉々として取り組む学生たちが春休みでばらけてしまってるのも、不利な要素かもしれません。
2011年から新学期が秋に移行しますが、それをきっかけにエイプリルフールも必ずや人々の支持を得るだろうと、密かに期待しています。
投稿者:ルノ 15:46 | コメント(3) | トラバ(0) | 世相=世間相場?
この記事へのコメント
ルノさん、毎度こんにちは!

おぉ、パワー復活されたみたいでよかったです!!

そかぁ、今日はそんな日だったんですね、すっかり忘れていました。覚えていれば子供達に
「ねずみぃ〜ランドへ行くぞ」
なんて言ってお遊びしたんだけどなぁ…残念(汗)。

たかがジョークでも外国の人たちはそれを楽しんで、仕組んだりしているみたいです、気持ちに余裕が無いと出来ない事かもしれません、そういう意味では今の日本には特に難しい状況なんでしょうかね?

>大会社の社長が新入社員を前に嘘八百の訓示を垂れるのも愉快なのにね
石○某長官、入省式での挨拶…
「いろいろな問題が生起しているが、わたしたちは、それから目をそらすことなく、本当に起こっていることを正面から見つめて、どのようにこれを変えていくかという問題意識を持たなければならない」
新人に言う言葉か?「そっくりあなたにお返しします」と言いたいけど、これはジョークなのでしょうかねぇ?(爆)

>エイプリルフールも必ずや人々の支持を得るだろうと、密かに期待しています。
個人的には好きな日なんですけどねぇ〜毎年過ぎてから思い出すという何とも情けない状況で終わってしまいます…今年も(汗)。
shibaさん  2008年04月01日 23:38
こんにちわ。
えっと、先日は失礼しました。

アメリカは、いいなぁ、楽しそう。
こういうジョークは、日本では、通じないですよね。
目くじら立てちゃって、なんか問題になりそう。
日本人のジョークと欧米人のジョークは違う気がします。というか違いますよね。
そのあたりが理由かも。
ブログ巡りが好きなのでdmozのエディタは楽しそうで、やってみたいかも。
けど、英語が苦手なので、険しい道のりだわ(´д`)
英語は、るのさんちの英語サイトで勉強しようと思って、たまに見にいったりしてるんですけどね。
たんたん♪さん  2008年04月03日 01:46
あらまshibaさんはお忘れでしたか。
今の日本は気持ちに余裕がないというご指摘はまさしくその通りだと思います。経済的にも道徳的にもどこか歪んでいるような感じ。
そういえば、当日シーサーブログでは、ブログモンスターが出たと騒いでいました。ヤフーでも何かやっていたと聞きましたが。

たんたん♪さん、ほかのサイトにもお越しくださってありがとうございます。英語ブログを作ると、もっとお友達が増えると思います。向こうの人は気軽にコメントを書きますし。
エディタになるとしたら、まずは日本語のカテゴリがいいかもしれません。
ルノさん  2008年04月03日 23:29
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