2017年03月29日

リンゴの呪い

イギリス人は歩きながら考える。
と言ったのが誰なのかは知りませんが、私に言わせれば、イギリス人は歩きながら食べる。

地下鉄がタバコOKだった時代、喫煙車両の床には吸い殻がいっぱい、禁煙車はチョコバーの包み紙だらけ。
地上に出たら、風の強い日には、これまた無数のチョコバー紙が空中乱舞していて、公衆道徳なんぞどこへやら。

スーパーマーケットから出てきた女性が、今買ったばかりの牛乳パック(1リットルくらいの大きさ)を片手でこじ開け、口をつけて歩き始めたのにはビックリ。あれ1本飲み切るつもりだろか。飲み終えたら、紙パックをポイするんだろか。

そんなの遠い昔の話だと思っていたら、歩きスマホが普及しつつある現代でも、状況はあまり変わっていないのかも。

日本人の知らない日本語』(蛇蔵&海野凪子)は、日本語について面白おかしく解説したコミック。日本語だけでなく、日本国を再発見できる、興味深い内容です。
その海外編は、著者たちのヨーロッパ探訪記です。
英国でバナナの皮を踏んで滑った体験を紹介し、ギャグマンガのようなできごとが現実に起きうる国だという意味のことを述べています。そんだけ食べ物の残骸が道に落ちてるってこと。

さて、チョコバー包装紙と並んで目につくのがリンゴの芯でした。

八百屋で買ったリンゴを、Tシャツの裾でちょっとこすってそのままかじりつく・・・いかにもヨーロッパらしい小粋なしぐさですね。

これを日本で真似ようとする勇者は、まずいないでしょう。

向こうは気候が冷涼なせいか、さほど手をかけずともリンゴが育つようです。
温暖多湿のわが国ではそうもいきません。
収穫までに何百回も農薬にさらされたリンゴを、洗わずに皮ごと食べるのは、健康放棄の暴挙。

しかも日本のリンゴは大きすぎ。イギリスで一般的なリンゴは、日本人の胃にも軽く収まる、小ぶりなものでした。

日本ではリンゴは大きければ大きいほうがいい。生産者・販売者たちはそう信じているようです。だから農薬もよけいに必要。
超巨大りんごを開発し、『世界一』と名づけて悦に入るなんて、全くもって日本的。

リンゴが大きいのは、消費者にとってメリットが少ないのです。
1度に1個まるまる食べるのは胃に負担だし、切ったらたちまち茶変。塩水につけても、保存すればどのみち劣化します。
単身世帯ではリンゴなんて買わないんじゃないでしょうか。

リンゴの消費を増やすには、温州みかんほどの大きさで、甘くかわいいリンゴを創出すべきです。

なにしろ私、大きなリンゴでひどい目に遭った経験があるのです。いや、真実はリンゴのサイズではなく、自分の食い意地が張ってたせいだけど。

ある日の夕食後、なんとなく食べ足りなくて、冷蔵庫や戸棚を漁ったら、すぐに食べられるものといえば、実家からもらってきた大きなリンゴか大きなキンカンしか見当たりません。

通常、フルーツは朝か昼、それも食前に食すことにしています。
酸味が強く消化のいい果物を食後に食べると、すでに消化中の食べ物にはばまれて胃にもたれると聞いたことがありましたから。食事の30分前が理想ともいわれますが、私はたいてい直前。

しかしその日の「なんでもいいからもっと食べたい」気分は強力で、キンカンでは満足できそうになかったから、結局リンゴの皮をむき始めました。柿などは食後に食べることもあって、特にどうということはなかったし。
そのリンゴ、正味(可食部分)300グラムくらいあったんじゃないかしら。せめて半分にしておけば良かったのだけど、朝と昼で分けるのならともかく、夜と翌朝では時間があきすぎて不味くなっちゃう。とか言い訳し、ゴーインに完食。

案の定というべきか、しばらくして胸焼けが襲ってきました。胃から酸っぱいものが絶え間なくこみ上げてくるのに、嘔吐やげっぷには至らず、行き場のないかたまりが中途半端にうろうろしている感じ。

水を飲んでも歯磨きしても、おなかをさすっても治まらず、えーい寝ちまえ、寝て起きりゃ別の日だあと、誰かの言葉を引用して寝てしまいました。こんなに気持ち悪い状況でもちゃんと眠れるのが不思議。

あとで調べたら、最悪の選択だったようです。胸焼けがひどいとき横になると、胃酸が逆流しやすくなり、食道にダメージを与えるそうな。ヘタすると、口の中までただれることもあるとか。

そんなことつゆ知らず、翌朝は意外にすっきりと目覚めました。ああ治った治った、さすがはわが鉄胃さま。

もう食後のフルーツはこりごりだいと、朝食前にキンカンをぱくり。もぐもぐ、ごっくん。
ズッキン。
食道を下りていったキンカンのかけらが、胃の入り口付近で引っかかるような感触。とともに痛みが走るのです。キャー、これが逆流性食道炎ってものかしら。
胃は鉄製でも、食道はひよわだったのね。

炎症に酸っぱいキンカンは刺激が強すぎると、半分で放棄(これは茶変しないからね)。ご飯とお味噌汁なら大丈夫だろと、食べ始めたけど、何を食べてもやっぱり痛いのです。
よく噛んで、1度に飲み込む量を少なくし、時間をかけて食事を終えました。

病院には行かず、その後しばらくは、食道をいたわりながらゆっくり食べてやり過ごし、自己治癒力が幸いしたのか、痛みはなくなりました。
すると、喉元過ぎればなんとやらで、いたわりなど忘れ去り・・・。

もともと私は大食の傾向があるのですが、それまではよっぽど暴飲暴食しない限り、胸焼けなんて起こらなかったのです。しかしあれ以降、少し食べ過ぎると胸が詰まるような感じになってしまいます。

それはそれで歓迎すべきじゃないか、食べる量をセーブしなさいってことだよ。
わかってはいるけど、つい食べ過ぎてしまうのが情けないなあ。果物じゃなくて、もっぱらお菓子の食べ過ぎなんですけど。
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投稿者:ルノ 15:44 | コメント(0) | トラバ(0) | 美容と健康
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