2006年11月27日

真面目にキュアを聴く 1

ロバート・スミス?これまでザ・キュアー(The Cure)のロバート・スミスを話題にしたことがありますが、容貌やファッション関係のみ取り上げて、本来の音楽についてはさっぱりでした。

私はロバートの顔が好きなんです。懸命に白目むいてるけど、ふっと笑うとドッキリするほどカワイイの。
だけど音楽については没興味、というか全く好みに合わないと感じていました。
ミュージシャンと小説家は見かけで選ぶと失敗するんですよ、ホント。文壇にはほとんどいないが、ロック界には美形がわんさか・・・と書きかけて、たとえば誰?と自問したら、ひとりも思い浮かばなかった。(^^ゞ

キュアのどんなところが嫌いかって。たぶん、仰々しいボーカル(私は楽器に関してニブいので、声は重要な要素です)、起伏に乏しく取っつきにくいメロディ、エセっぽいオリエンタリズムなど、かな。ジャンルにはこだわらないけど、ゴシックパンクなどと聞くとちょっと引いちゃう。

たまたま最近の(といっても2000年リリース)Bloodflowersを聴いたら、声は相変わらずだったけど、肩肘張った感覚が薄らいで、やや聴きやすくなったような気がしました。でもだらだらとして退屈で、これなら初期のほうがましかもと、昔キュアファンにもらったカセットテープを聴き直してみたら、意外にいける。
そのテープは、Three Imaginary Boys(1979)、Boys Don't Cry、Seventeen Seconds(1980)、Faith(1981)、Pornography(1982)、The Top(1984)、Head On The Door(1985)などのアルバムから数曲ずつとシングルから何曲かピックアップして90分にまとめた、私家版コンピレーション。さすがマニアによるセレクト、たいそう充実した仕上がりです。

とかなんとか、そもそもキュアをいけ好かないと感じたのは、そのテープのせいでした。歳月って好みを変えるんですねえ。
かつてこき下ろした点は、仰々しい→計算し尽くされた歌い方、取っつきにくい→ユニークで媚びない曲作り、エセ→幻想的な世界観などと視点が変わってしまいます。

ブリティッシュロックは陰影に富むなどといわれますが、ノーテンキな側面もけっこう見受けますよ。それはキュアもしかり。
キュアの場合、ポップな歌もハッピーなラブソングもバイオレントな曲もおふざけチューンも、皆どことなく陰気で鬱々としています。それもある種作られた鬱みたいなもの。
そうそう、以前Fire In Cairo(ヘンな歌ですごく印象的)やKilling An Arabに首をかしげたのも、その人造的で半端なエキゾティシズムのせいじゃないのかな。そこはかとない酩酊感をかもすKyoto Songも同様。そうした「歪み」のようなものがキュアの魅力ではないかと今さら感じたのです。

初期はおとなしめで軽い曲が多いような。それに時々、むしょうにジェットが懐かしくなったりするんです。ObjectやSo What? のあたりで・・・このころの声、アンディにちょびっと似ていない? ジェットの詳細は思い出せないからなんとも言えないけど。

A Short Time Effect、Figurehead、A Strange Day、Cold(いずれもPornographyより)と続くあたりは重苦しくて聴き疲れしそう(仰々しいと評したゆえん)だけど、じっくり耳を傾けるとそれぞれ凝った作りで聴き応えがあります。The Topに来ると、Shake Dog Shake、Birdmad Girlなど、力強さと繊細さがないまぜになった佳曲が並び、スタイルが確立してきたような印象。A Man Inside My Mouthはメチャ面白い曲ですよー。
とまあ、結局すべてすばらしい曲ばかり。とべた褒めなのでした。

そんな矢先、テレコが壊れまして、しかたなく東芝製CDラジカセを購入。音楽テープなんてほとんど持たないので、キュアのテープを聴き続けたいために買ったようなものです。

1曲目は10.15 Saturday Nightという短い曲ですが、音質の悪い旧テレコでは全く聴き取れなかった溜息やつぶやきが入ってることに気づいて、思わずキャー。土曜日の夜更け、薄明りの下、台所の流しに座って彼女からの電話を待つ・・・というくらーい歌(自分の体験だと本人はゆうとるが)にこんな溜息が入ってちゃ、女性ファンにはたまりません(だったことでしょう)。それとて狙ったような感があって空々しく、ロバートには似つかわしくない(とは私の偏見?)
ま、とりあえず、仮の憂鬱気分に浸るには、キュアが一番です。
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投稿者:ルノ 22:16 | コメント(0) | トラバ(0) | 70年代ロック
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