ブログに火事の記事を載せるために放火を繰り返した女のコがいましたね。
もっと以前には我が子の「虐待日記」を書いた母親がいたけど、でっちあげだったようです。
マスメディアが金儲けのためにヤラセや盗用、捏造に手を染めることが糾弾されるべきなのは、その影響力の大きさからです。
一般個人はどうでしょう。
社会的影響は少なく(ほとんどなく)、迷惑をこうむる人だっているかどうか(むしろ歓迎される?)。
ブログやSNSの台頭もあって、今や一億総執筆者時代となりました。誰も彼もが情報を発信しています。
フツーに生活している庶民に、人に教えたいほど面白い出来事が毎日降りかかるはずはありません。鬱々とこもってテレビも見ない私など、普通の人以上に空白の日々です。
捏造だってしたくなりまさあ。
実際の話、ブログや日記を続けている人々の多くが、デタラメとまでは行かなくとも、誇張、脚色、歪曲、借用、編集などの工作を加えているはずです。
「ありのまま書いてもつまんないし、コメントもらうためにどうしても受け狙いになっちゃう」のが本音でしょう。
しょーもない日常雑記には、コメント書く側も窮するものです。「読み逃げ禁止」なんてルールを作り出したのは、捏造能力の乏しい連中じゃないのかな。
私の場合、日常がどうのこうのというよりも、知ったかぶりが得意なので、うろ覚えの事項をろくに調べもせず書いたり、接続詞を省略してミスリードを招いたりしています。意図的な嘘はない(つもり)ですが、結果的な嘘はわんさわんさ。
だいぶ前「矜持」にイチャモンをつけました。
そのとき漢和辞典から抜粋した矜持の意味は次の通り。
1:みずから飾る。2:自己の能力を誇り、尊大にかまえる。
それは全くの事実なのです。ただし省略がありました。1項目め、「みずから飾る」のあとに「自己を押さえ慎む」とあるのです。出典もしくは用例に、晋書『王羲之伝』から「咸自矜持」の部分が載っています。意味はようわからんが。
「みずから飾る」と「自己を押さえ慎む」がなぜひとくくりにされるのか、理解に苦しみます。
この辞典は古くて誤記や記載漏れが多く、読んで面白いのはそのせいでもあります。「自己を押さえ」というのは「抑え」が適当にも思えるし(ただし語源にさかのぼると、同音は同義であることも多い)。
ちなみに「矜」の字義は、憐れむ、誇る、自慢する、慎む、おごそか、尊ぶ、矛の柄、惜しむ、苦しむ、危うい、男やもめなど多彩です。でも「飾る」ってのは見当たらないなあ。
ひょっとして「みずから飾る」は間違いなのかも。
だとしても、「矜持攻撃」を試みようとした私にとっては好都合ではありませんか。かくして混乱を招きそうな「自己を押さえ云々」はカット。
これって、捏造?
正式契約書面であれば、都合の悪い項目を故意に隠したということでアウトでしょうね。
少なくとも「今日はカレとデートした。楽しかった。と日記には書いておこう」タイプの創作よりはたちが悪い。
粛々と反省。
お詫びに雑学をひとつ。捏造の正しい読み方は「でつぞう」ですぞう。
それは「damnedの発音はダムニドだ」と同じくらい浮世離れした説です。どちらもホントだよ。
嘘をほんとうらしく見せるテクニックは、真実を混ぜることです。今日の記事にもウソがいっこくらいありうるが、別に誰も困りはしませんね。
さて、ピーター・ペレットさんはどうしているんでしょう。
某ファンの話によれば、彼は若くて売れないころ薬売りで生計を立てていました。越中富山ではなく、ロンドンで。売人というものは自分も汚染されずには済まないものだけど、彼はしっかりお金を貯めて立派な家具を購入し、質実な生活態度を維持していたとか。家具に凝るなんてイギリス人だなあ。その実オーストリアとのハーフらしいけど。その後一躍売れっ子になったわけでもないのに、結局薬漬けに陥ってしまったとか。
今では立ち直って元気でやっていると信じます。ピーターを応援したい人はここに1票。■ どこにっ?
脱線しちゃいました。
本日は花祭り。ピーターとゴータマはたまたま誕生日が同じなのです。ホントだよ。
しめくくりはサキ。『七番目の若鶏』は捏造する素人の悲哀を描いた傑作短編です。おヒマなかたは読んでみましょう。
あの時代からブログの芽は伸びつつあったのです。
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捏造するシロート
Excerpt: パソコンのお気に入りの整理をしていて、貧盗恋歌というブログにブログ論というカテゴリがあったので、読んでみた。 そうそう、そうなんだよね。 普段の生活に、そんなに事件は起こらないのよね。 ブログを、お..
Weblog: 大丈夫。がんばろうね!renewal edition
Tracked: 2007-10-17 00:10
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Tracked: 2007-10-17 00:10
しかし何を思ってわざわざ嘘なんてつくんでしょうねぇ?注目されたいから?バレたら何にもならないし惨めなだけなのに。
地味でもいいから正直な内容で、それに同意してくれる方がみえたら素直に喜べるのにねぇ〜。ということで私のコメントは全て「ノンフィクション」であります!(笑)←本当はそこで笑っちゃあいかんぞ!
まあ、個人ブログに他愛ない創作を載せるくらいはエンターテインメントの範疇ですから、OKではありませんか?
特別なファッションに凝る人なら、ノンフィクションで十分にインパクトある生活も可能ですけどねえ。一般人にはなかなか・・・。
ぬぬぬぅ、やはり私のような者は一般人ではないのかぁ〜(爆)。それもそうかぁ〜まぁしゃぁないかなぁ(悲)。
遅ればせながら。
記事を読ませてもらって
感じたことを私のブログに書いてみました。
トラックバックも、させていただきました。
当ページへのリンクURLがhtmlまでで終わっていたら嬉しいんですけど・・・。