『ヒップハンガー』を検索すると、ファッション用語で、股上の浅い(短い)デザインのボトムズといった意味合いのことが出てきます。ご丁寧にhip hangerと綴りまで載せてくれたり。要はローライズです。
数年前ローライズという言葉を初めて聞いたとき、ジーンズのメーカーのひとつかと思いました。
英語ではlow-riseで、3階建てのアパートから転じて、股上が浅くぴったりしたジーンズやパンツのこと。
昔ヒップボーンとかいってたあれですね。
hipboneは腰骨のことで、ウエストベルトが低くて腰に引っかけて穿くからそのように名づけられたのでしょう。和製英語のようですが、定かではありません。
ズボンやパンツが腰の一番太いところまでしかなければ、重力の法則からずり落ちるのは必至です。
どうしてとどまることができるのでしょう。
ヒップボーン時代には、ぶっといパンタロンを幅広ベルトで締めて着こなしていたようです。
ウエストをベルトで締めつけるときついけど、固い腰なら楽なのでしょう。
しかし一番太い部分に広いベルトでは、腰の太さが目立ってかっこ悪かったでしょうね。しかも胴長短足の日本人に太いパンタロンでは、なおさらへんちくりん。みんな何も考えずに着ていたんだから、流行とは恐ろしいものです。
さて、hip hangerですが、パンツをヒップに引っかける、すなわちヒップをハンガー(衣紋掛け)代わりにすることと皆さん納得しているようです。ハンガーの中には、スカートやパンツの中に入れて突っ張って引っかけるものがあるから、まあ不自然とまではいえない。
ただし、そのような英語はないようです。
横文字で検索しても、出てくるのはおおむね日本語ページ。英語のページではなにやらベルトの説明みたいで、ジーンズやボクサーとは程遠いような・・・。
それでちょっと困ってしまったのです。
なぜなら、今回ローライズのショーツの作り方ページを企画したからです。
我が国でヒップハンガーが検索語として重要ならページ中で使用したほうが良さそうだけど、英語版にはなんと書くべきか。
実はhiphuggerという単語ならあるのです。最近ではhip huggerと分けて記述することも多いようだけど。ヒップハガーです。意味は『衣服がローウエストで』『ヒップに密着して着るようなデザイン』のこと。ローライズと同じです。
hugは抱き締めること。低いウエストでもずり落ちないためには、しっかり抱き締める(締めつける)必要があるのです。
結局のところ、日本人がヒップハガーを聞き間違えるか見間違えるかしてハンガーだと思い込み、hangerという綴りを後付けしてしまったというのが成り立ちではないでしょうか。案外誰もそのへんを追及しないものです。
そういえば似たような事例がありますよね。
ティーバッグがティーパック(お茶の葉を少しずつパックにしたものだからちゃんと通じる)とか、ほかにはえーと・・・。
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『ヒップハンガー』で連想するのが、米国で落ちこぼれて軍隊に入った米兵にぶら下がってクラブに繰り出すバカ女ってイメージになっちゃうんですね。(((でも古着とか安いんで、自分も使ってるのが、悲しいというか・・・・)))
日本が独立国家になって軍隊ができたら、最初のうちはものめずらしさから兵隊さんたちがモテるかもしれません。