2007年05月24日

エセ『虫好き』

私が子どものころは、いろんな虫が身の回りにいました。
田舎のことでもあり、虫を怖がる子は珍しかったほど。
夏休みには昆虫採集をしたものです。標本セットを買うと、オモチャみたいな注射器が2本入っていて、ひとつは虫を殺す毒液、もうひとつは防腐剤のようでした。虫に注射するときにはドキドキしました。
川の近くの草むらにはたくさんのハグロトンボがいて、青や緑に輝く細いボディを眺めたり、指をくるくる回して遊びました。これでトンボが目を回すなんてウソだと思うけど。ハグロトンボなんて、もうどこにもいないのではないでしょうか。
夏の夜には蛍の乱舞を見ることができ、ほうきを振り回して捕まえました。
アゲハチョウも大きくて派手なものがいっぱい飛んでいました。

文明社会は小さな生き物たちを徐々に駆逐してきました。
ゴキブリとダニは別です。繁栄の一途をたどっています。
それでも我が家ではゴキを見かけることはなく、ダニは何億匹いようが悩まされません。幼いころ虫に触ったり泥んこ遊びをすると、アレルギーになりにくいそうですね。
気休めみたいにホウ酸ダンゴを置いてるけど、蚊取り線香は買ったこともない。窓を開けるとたまにハエが飛び込んでくることがありますが、カーテンを全部閉めて一箇所だけ細く開けると、そこから出ていきます。

今では虫嫌いで、触ることもできません。
もしゴキとダニがいなくなるのであれば、その他の昆虫もぜーんぶ絶滅してかまわない、くらいに思っています。もっとも、先に絶滅すべきは頭の黒い巨大ゴキブリたちです(黄色や茶色、白、赤、ハゲもいるでよ)。

きれいな虫や可愛い虫の存在も貴重には違いないけど、思い出の中だけでじゅうぶんです。

何トンボ? 知らぬ。フェルトのボディにチュールの翅。
トンボ
蜻蛉

カタツムリは虫か? でんでんむしっていうくらいだから、いいんじゃない。
かたつむり
そういえばカタツムリってものも長いこと見た記憶がありません。殻の後ろがどうなってるのかわからないので、テキトーに仕上げました。

付記:
その後興味を持って観察したら、近所でもいろんな虫に出会えることを知りました。時たま写真を撮ってアップしています。自然の中に住んでいる人々には珍しくもないでしょうけど。
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投稿者:ルノ 20:53 | コメント(2) | トラバ(0) | 虫のいい話
2007年04月28日

魅惑の変態

昆虫変身3D図鑑』は実に見飽きない本です。好きな人はハマりますよー。
いろんな虫の孵化や羽化の瞬間を捉えた写真や幼虫と親の比較、立体視写真などがずらり。立体視をするための専用眼鏡の作り方も載っていますが、裸眼でじゅうぶん可能です。

昆虫の面白さは変態にありますね。
あんな青虫や芋虫や毛虫が、あんなさなぎになって、あんな親虫になる必然性はなんなのか・・・実に不思議。

とりわけ蛹(さなぎ)は興味深い状態です。
さなぎにならず親と同じ姿の子がちょろちょろするゴキブリは不完全変態だからつまらない。

卵→幼虫→さなぎ→成虫という経過をたどるものが完全変態ですが、ファーブルが見つけた事例には、幼年期が2つに変化する過変態というものがあるとか。なんだか充実した人生、というか虫生のようだけど、実は苛酷な環境に耐えるための適応つまり進化なのでしょう。
もっともファーブルはコテコテの反進化論者でした。

さなぎの中には目も口もないどろりとした粥状のものがあって、時を経るとどこがどうなるのか知らねど翅や肢になるのです。その無防備なお粥をストローで吸って成長する天敵もいて、食うか食われるかの厳しい世界。

考えれば卵だって、どろりとした均一の状態から顔や心臓ができるのだから、さなぎは第2の卵ってところか。
そこまで還元されるからには、成虫には幼虫やさなぎ時代の記憶なんてないでしょうね。そもそも昆虫に長期記憶なんて不要みたいだし。

おざなりで作ったフェルトのてんとう虫ぬいぐるみ。ナナホシテントウのつもり。
テントウムシ

現実の虫は苦手だけど、写真を見たり文を読むのは好きです。
我が家の貧弱な本棚には、『ファーブル昆虫記』のほか『クモの不思議』『昆虫学への招待』なども。

その他昆虫関連のおすすめ本。
ゴキブリだもん』・・・『美しきゴキブリの世界』をたくさんのカラー写真で紹介。知らず知らずゴキブリ好きになります。なるかっ。食用ゴキや妖精のように美しいゴキもいて圧巻。
素数ゼミの謎』・・・アメリカで13年もしくは17年間の幼虫時代を過ごして一度に大発生するヘンな蝉の進化を推測したもので、なぜ素数なのかという数学的解説には感動さえ覚えます。豊富なイラストも魅力。
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投稿者:ルノ 19:25 | コメント(8) | トラバ(0) | 虫のいい話