2007年06月13日

ゴキブリぬいぐるみ

朱川湊人の短編『凍蝶』を読んでいたら、蝶の数え方について『正しくは一頭と数えるらしいが、・・・』との記述がありました。

日本語にはモノによって数え方の接尾語が異なるという厄介な決まりがあります。
手持ちの辞書の「数え方と助数詞」というページには、「頭」は大型の動物(哺乳類)、小型の動物や虫は「匹」とあり、一般人的な認識もだいたいそのようなものでしょう。
うさぎは例外的に一羽と数え、馬には一蹄というのもあり、犬ではマスティフなら1頭、チワワには1匹が似合いそうです。

いずれにせよ、小さな昆虫を1頭、2頭と数えることには違和感が伴います。
『正しくは一頭』というのは言い過ぎではないかと思います。

このところ昆虫関連の本を漁っている私は、「頭」という数え方には気づいていました。昆虫学会(?)ではそのように統一されているらしいのです。
「頭」は主に学術書や専門書で使われ、子ども向けや一般のポピュラーな本では「匹」となっていることが多いようです。「頭」には気取ってるとか、通ぶってる印象がある・・・とは偏見ですかね。

先だって魅惑の変態で紹介した『ゴキブリだもん』というビジュアル本でも、ゴキさんを1頭、2頭と表記しています。うげー、ゴキブリにはもったいない・・・とは偏見ですわね。
しかしま、これほど熱心にゴキブリと付き合う専門家ならば、対象に敬意を払いたい気持ちも湧くに違いありません。「通ぶってる」だなんて失礼です。

それほどこの本の内容はスゴイですよー。世界中のさまざまなゴキブリの写真を初めとして、生態、飼い方、料理法など盛りだくさん。ゴキブリ本につきものの「駆除法」がないのはジャンル上致し方ないとして、個人的には、おなかからの写真や図があればもっと良かったのに。
表紙は超リアル(ゴキブリの部分がわずかに隆起していて立体的)なので、ゴキブリ嫌いの人は卒倒するかも。

この本を参考に作ったフェルトのゴキさんどす。
ゴキブリだもん

ゴキブリ退治法については、『ゴキブリ取扱説明書』(ダイヤモンド社/2002年/青木皐)、『ごきぶり撲滅大作戦』(2002年/国際ゴキブリ駆逐協議会)などがおすすめ。
どちらもリアルな画像を排して、嫌ゴキ派への配慮もじゅうぶん。前者はゴキブリのイラストがカワイイし、後者は草履のイラストで代用する徹底ぶり(袋とじに注意)。

ちょと古いけど、『黒のもんもん組』(猫十字社)というマンガにはしばしば人物大(?)のゴキさんが登場します。なかなか愛嬌がありますぞ。

ゴキブリぬいぐるみ
ずさんに作ったてんとう虫のころに比べて、わりと悪ゴリしてきました。触覚は毛糸。脚には極細の針金入り。フェルトだからてらてら感がなくて、触ると気持ちいいですよ。
体長6センチ。ある程度大きいほうが作りやすいし非現実的ですから。なお、世界一大きなゴキブリは11センチもあるとか。

小さく作ってブローチに加工するのもオツだけど、タオル地などで巨大ゴキブリを作ってクッションや枕にすると、ゴキアレルギーの人も次第に慣れて嫌悪感が薄らぐんじゃないですか。

おなかのあたりはよくわからなかったけど、想像でテキトーに仕上げました。
ゴキブリ昇天

デスクトップのペットに。
ごきぶり


付記:
その後、実物大ゴキブリマグネットの作り方を公開し、好評(?)をいただいております。
スポンサーリンク
投稿者:ルノ 12:24 | コメント(12) | トラバ(0) | 人形・ぬいぐるみ
2007年05月14日

巨大文化人形

日本の人形の一ジャンルに文化人形というものがあります。布を縫って作る抱き人形で、シンプルなボディと大きな瞳が特徴です。大正から昭和にかけて庶民に愛されたそうな。
なつかしむ年配者の中には和装だったと思い込んでいる人もいますが、洋装(ワンピース姿)がスタンダードです。

現代でもその独特のかわいらしさに惹かれてコレクションしたり制作に取り組む人々は多く、ネットで知り合った中にも愛好家がちらほら。
人が作ったのを見ると可愛いんだけど、私にはあまり関係ないような気がしていました。実物を見たことはありません。

その文化人形を作るはめになったのです。
依頼人は文化人形という言葉はご存じないようでしたが、ボンネットをかぶって目が大きくて、『きいちの塗り絵』みたいな顔のなつかしい人形がほしいとのこと。

ネットでいくつか見て回ったけど、作り方やボディ構造などがよくわからない。私のように太っ腹にレシピを公開している人は少ないのですね。
あきらめやすく深追い苦手なので、自己流で敢行。
ボンネットをかぶっていて目があんなふうにシュールならばそれらしくなるような気がしたんです。

でも実際にやってみると、バランスが難しくて、頭も胴体も3度くらい作り直し。すごくアンバランスに見えるプロポーションも、奇妙な均衡の上に成り立っているようです。それを極めるにはもっとたくさんトライすべきなのだけど、この辺で妥協しました。

文化人形もどき 文化人形

服と帽子は化繊のちりめんです。
身長は58センチで、顔なんか幼児並みに大きい(大きすぎ?)。本式の文化人形には頸がないように見えるけど、これは一応あります。ボディも手足も普通の綿詰めぬいぐるみなので、抱き心地はいいかも。
服はなぜか着せ替え可能です。帽子を取ったら頭全体に髪があります。毛糸だけど。

この文化人形、日本独特の趣があるのですが、外国でもけっこう人気です。ずっと前イタリアの人から、とってもキュートだから作り方を知りたいと問い合わせを受けたことがあります。洋風なのに純日本的なんて、不思議な人形ですね。


付記:
文化人形の歴史や作り方を知るには『リンゴ姫とキンギョ姫。』が、ほぼ唯一の参考書みたいです。レトロな背景の写真も素晴らしいし、実物大型紙もついています。
スポンサーリンク
投稿者:ルノ 23:31 | コメント(8) | トラバ(0) | 人形・ぬいぐるみ
2007年04月24日

クヌートぬいぐるみ

ベルリン動物園で生まれたシロクマの赤ちゃんが大人気だそうです。

さっそく白くまぬいぐるみを作って客を呼び込もう。なんてあざとくもはしっこい真似は、万事鈍くて控えめなわたくしにはとうていできません。

作ってるじゃないか。
ポーラーベア
ホッキョクグマ

そもそも私はクマさんにトラウマを持っておりまして、というのも小学校の夏休みの宿題に、母親が作ったクマのぬいぐるみを自分で作ったとたばかって提出し、それを気に入ったクラスメートから作って作ってとせがまれ、安請け合いして作れずに苦労したという、全く自業自得な事情によるものです。

そのクマがテディベア型だったので、特にテディベアはダメです。見るのも嫌です。

作ってるじゃないか。
テディベア
毛糸玉で遊ぶベア

と、言うこととすることがバラバラな私が生まれて初めて作ったクマのぬいぐるみでした。

動画嫌いなのに、わざわざクヌートブログまで行って動画を見るなんて。
尻尾がどうなってるか知りたかったんです。なんかちょこっとついてるみたいな・・・。
テディベアには通常尻尾がないみたいですけど。

個人的にはやはりテディよりもリアル系四つ足熊のほうが好みです。グリズリーとか、迫力ありそう。
形としてはクマも犬もたいした違いはありません。紀州犬の耳を丸くしたら、ほぼ北極熊。

北極熊と一般熊の違いは・・・北極熊は鼻と頸が長く、足の裏にも毛が生えている。耳が小さめ。寒さに適応したボディなのです。
理論的には一般熊のほうが丸みがある分、可愛いようです。

どんな動物でも赤ん坊は丸っこくて可愛い、ことになっているのです。丸くて可愛いと、親がちゃんと世話をしたくなるのだとか。人間と動物の美意識は同等だなんて怪しいと思いません? 少なくともクヌートは母親に遺棄されたわけでしょ。
結果的に経済効果何百億円と噂されるまでになったんだから、『塞翁がクマ』ですなあ。
スポンサーリンク
投稿者:ルノ 19:11 | コメント(6) | トラバ(0) | 人形・ぬいぐるみ