2006年06月04日

座禅草(ザゼンソウ)

ザゼンソウはサトイモ科の植物です。見た目は赤黒いミズバショウといったところ。寒冷地の湿原などに群生し、早春に花を咲かせます。
暖地に住む私は現物を見たことがありません。
フェルトで作ってみました。なかなか可愛いでしょ?

フェルトのザゼンソウ

水芭蕉(ミズバショウ)がその可憐さをもてはやされるのに比して、ザゼンソウには不気味なイメージが定着しています。形は同じなのに・・・。
『色の白いは七難隠す』って真実ですねえ。

このザゼンソウ、英語でskunk cabbage(スカンクのキャベツ)といいます。哲学的な和名とは月とスッポン。確かに悪臭を放つそうです。それにしてもキャベツとは・・・。

我が家のチンケな和英辞書にはむろん載っていません。私がその英名を知ったのは、ラヴクラフトの小説からです。

H・P・ラヴクラフトはアメリカの怪奇小説家です。生前は無名でしたが、彼が創出したクトゥルー神話というムーブメントは、多くの現役作家を巻き込んで世界中に広まり、今も拡大を続けています。

短編『異次元の色彩』を読んだ当初、アメリカにもザゼンソウがあるのかと驚きました。実は北米が原産だとか。
ラヴクラフトが生涯を過ごしたニューイングランドは緯度が高く、緑豊かな地域です。森に入れば泉のほとりの薄暗がりにザゼンソウが生えていたのでしょう。その悪臭と異様な形・色彩は、ホラー作家にとって恰好のモティーフだったに違いありません。

『異次元の色彩』の原題は"The Colour Out Of Space"。
アメリカ人なのにブリティッシュな綴りからも窺えるように、ラヴクラフトは言葉や文章に凝る人でした。作中には英語国の人にも馴染みの薄いレア語や専門語、さまざまな造語や独創的な名詞が登場します。肝心のクトゥルー(Cthulhu)からして、発音は謎に包まれています。
英語学習において一歩上行くアナタ、次はラヴクラフトを原書で読んでみませんか?

かくいうわたくし、手元にアーカム・ハウス社刊のベスト短編集"The Dunwich Horror And Others"があるけど、読む気力はゼロ・・・。
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投稿者:ルノ 14:21 | コメント(0) | トラバ(0) | 英語・英文・英会話
2006年04月29日

Can you 禁止令

"Can you 〜 ?"という構文は「あなたは〜できますか?」という意味ですが、通常は「〜してもらえますか」の意味で使われます。もっと丁寧にしたければ"Could you 〜 ?"、さらには"Could you please 〜 ?"となるわけです。

では本当に「能力」「可能性」を尋ねるときにはどうするか。
同じく"Can you 〜 ?"でいいのです。"Can you speak English?"を「英語を話してもらえますか」とだけ受け取るケースは少ないでしょう。

可能と依頼の区別はその場の雰囲気や文章の流れから推定するしかありません。
日本語においても「できますか」の問いは、しばしば依頼を含むし、どうかしたら「やれるもんならやってみろ」との挑発だったりして、経験から判断しますよね。

そんなこと誰でもご存じでしょうが、私はニュアンスを解さないヒネクレ者だから、キャンユー構文はすべて『能力の可否』と断定します。

「ビルの十階から飛び下りることはできますか?」「もちろんできます」
「初めまして、ルノさん。私はとっても貧乏なのです。3000円送っていただくことは可能でしょうか?」「可能です」
人間、できることをすべてするわけじゃない。訊くだけ無駄なこった。

ついに宣言しました。
Never ask me "Can you?" or "Could you?". I hate it.

というのも、私の質問掲示板にはあまりに多くのCan you文が飛び交って、私を苛立たせたからです。
どうしても尋ねたい人のために、「代わりに"Are you able to"を使ってよろしい」と付け加えました。

そのせいかCan you文は減ったのですが、律儀に"Will you be able to ...?"などと書いてくる人もいて、効果のほどは不明です。
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投稿者:ルノ 11:37 | コメント(0) | トラバ(0) | 英語・英文・英会話